“俺の女”





忘れていたのは





消えていたのは





思い込み。





寂しくない
辛くない
苦しくない



それは本当






だけど



もう終わったことだ、と
誰かを恐れて
あたしは逃げていただけだった





礼の言う通り


あたしは逃げた








もう逃げないよ




ここまで来たんだもん






ヒロさん?




あたしを見て
最初はどう思う?



何を言う?






笑ってくれたら
あたしも笑うよ



怒ってくれたら
あたしも怒るよ





同じ感情で



話がしたいから





最後の貴方を




すれ違いなんかじゃ
見たくない





交わった話が


交わった形を


交わった二人で




終わりたい。





あたしの中の




吉野 ヒロ は





永遠の思い出になるのだから。





< 376 / 421 >

この作品をシェア

pagetop