“俺の女”





ヒロさんがしてくれた事は
例え、言えなかった事であろうと



格好悪い事ではない





確かに、"二人には何もない"



そう思った時は辛かった





けど今は違うよ





その時の感情は無いものとなり


逆に嬉しさで何も見えなくなるほど




あたしは幸せに思えた





「ヒロさんは間違ってないよ。
格好悪いのは、あたし。
好きな人を信じてなかった‥
好きな人を守ろうとしなかった‥
あたしが全部ダメだったんだよ」





あんなに



信じてた存在を
あたしは、なぜ信じれなかったのか




どうして信じることが出来なかったのか





自分自身が弱くて、怖くて




ただ逃げてただけだった





ヒロさんを信じようともせず、



あたしは終わらせようとしたんだ





「いや‥俺が悪い。
あかり、もう一度
やり直してくれないか?」



「‥許してくれるの?」




時が止まるくらい
あたしの視線は動かない





神様‥





あたしは、こんな素晴らしい人に





ふさわしい人間ですか?






あたしが、こんなに幸せになっても





罰は当たりませんか?






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