“俺の女”
「京子なら
気にしなくて
いいからね!!!
まだ拗ねてるみたい
ははっ‥!」
笑ってあたしを
和まそうとしてるのが
分かる
「あの子
まだお兄ちゃんの
こと諦めきれて
ないみたい…
でも心配しないでね?
もう あんなことは
あたしがさせないから!!」
「いえ…!
ありがとうございます‥」
諦めきれてないのは
十分に分かってた
半年間も好きで
い続けて
そんな簡単に
人を嫌いになるなんて
無理だもん…
「なんかね〜
あれから連絡も
とってないって
落ち込んでるんだけど
彼女いるんだから
当たり前だよね〜!?」
美紀さんは
"全くもう‥ねぇ‥?"と
深いため息をついた
確かに
ヒロさんが言ってたな‥
"もう京子のメモリは
全部消したから"
って。
急に言われて
慌てたけど
ちょっと嬉しかった
京子さんが憎いとか
嫌いとかじゃなくて
ただ
‐あたしのために‐
っていうのが
嬉しかったんだ
京子さんはきっと
あたしが
連絡を取らせないように
してるって
思ってるんだろうな…