“俺の女”




ガラガラ‥!



教室のドアが開いた





その方を見ると…‥





「ここにいたんだ‥
ちょっと‥いいかな?」





平野くんだった



気まずそうに喋る様子を
あたしは不思議に思った





「え‥?
ごめん、今はちょっと‥」

「少しだから!!!
すぐ済むからさ、
話聞いてくれない?」




あたしの声と重なり
強めに言う平野くんは
顔が赤かった‥





少し‥なら



いっかぁ〜‥





「話って‥何?」



平野くんは
あたしに近づき
口を開けた





「俺さ、君のこと…
‥す・好きなんだ‥」




「へ?!」




びっくりで
体が固まる―‥




「2年にクラスが
一緒になってから
ずっと‥可愛いなって。
文化祭で係員が
同じなだけで すっげぇ
嬉しくて…」




何も言うことができず
ただただ平野くんの
話を聞いていた




「実はさ、
今日あげたクレープ
なんだけど〜
見てたんだよ‥
完売で悔しがってたの。
それで無理矢理
ツレから貰って、 渡した‥
小さいことだけど
気に入ってもらいたい
一心でとった行動だった」






なんか、おかしいとは
思ってたけど
そうだったんだぁ‥





「あの‥」

「好きだ!!!
俺と付き合ってほしい!!」




…‥!!!





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