【完】好きじゃないもん(続)
影ではたらく
「~ですわの。」
取りあえず廊下で待っていてくれた大智に帰り道でそのことを話した。
「なるほどね...。城山はどうしても直が欲しいのか。」
「そこまでいい男ですの?まぁ、未瑠は好きみたいですけど。」
そういうと大智はぎょっとした顔になった。
怖いですの...。
「未瑠ちゃん、今でも直のことが?ねえ、そうなの!?」
腕をつかまれてぶんぶんされた。
「落ち着いてください大智。未瑠は簡単に心変わりするような子ではないですわ。」
「じゃあなんでだ...?もしかしてあの男。」
大智は私の知らないことを知っているみたいですわ。
あの男って何ですの?
「椿、ありがとな。さすが俺の姫だな。」
「な...。それほどでも、ありますわ。」
家まで送ってもらって大智は帰っていった。
未瑠...。
私がいない間にまた何かありましたの?