【完】好きじゃないもん(続)
「あぁ...。」
直もあいまいに返事をしている。
もう!怒った。
最後になんか言ってやろう。
今までいえなかったこと全部...。
「ばかぁ!...なんで、私ばっかり直のこと好きなのっ。」
私は直に怒鳴った。
びっくりするような顔になった直。
そりゃ、そうだよね。
普通新しい彼女の前でこんなこと言う人いないよね。
でも、直の最後の言葉は切ないものだった。
「ごめんな、未瑠。俺は今はお前のそばにはいてやれねぇ。」
目をふせながらそういう直に涙があふれた。
「今はってどういうことよ!?これからも、でしょ!...守ってくれるって言ってくれて...うれしかった。」
それだけいうと急いで教室に向かって走った。
馬鹿...。
でも、私も馬鹿。
信じていたんだ、俺も好きだ。誤解だって言われることを...。