またキミに逢えた日に
新しい事
始業式から約1ヶ月。
実は、最近先輩の態度がなんか冷たい…。
2年生になったうちは後輩ができて、世話係。
一方、3年生は最後の大会に向けて猛練習だし…。
話す機会ないなぁ…。
てか、先輩1年とばっか話してるし。
やっぱロリコンとか?…。
はぁぁ..
と長い溜め息を吐いてると、後ろから紗羅が話しかけてきた。
「なに溜め息なんかついてんの?あぁ、大喜先輩のこと?WWあの人はロリコンだしねーWWまぁがんばれよ。」
うーん…
と返して、ボール拾いに戻る。
紗羅は、2年の中で一番上手い。
一番手は確定だろう。
先輩とも仲が良くて、いつも話してはフザケあっている。
ちょっとうらやましい…。
やっぱ諦めた方がいいのかなぁ?
そんな日々が続く中、大きな行事の林間学校が近づいてきた。
うちは真優と同じ班で、実は頼まれ事が…。
「柚唯さ、大喜先輩んこと好きなんしょ?じゃあさ、お願いがあんだけど…」
なんだろ?
面倒なのはやだな。
「何?いってみ?」
「実は…」
と真優が話始めた。
実は真優は、1ヶ月前からクラスの男子。
野球部に所属している。
桜井拓也を好きらしい。
うちは桜井をあまり知らないから、よくわからないが…。
真優は桜井のメアドが欲しいらしい。
そこで、自分では聞けないからとうちに頼んできたらしい。
うーん。なんか面倒だなぁ。
まぁ聞くだけだし、いいか。
わかったと、真優に伝えると。
「やったぁ!よろしくねー///」
と飛び跳ねるように戻ってった。
わかりやす。
仕方ない。きいてやるかぁ…。
そういえば、桜井とは1年は違うクラスだったな。
コンビニでたまたま会って、アイスおごってやったぐらいだったかな?
話したこと、無い気がする…。
急に話しかけたらどう思うだろうか?
しかも、メアド教えてと。
明らかにおかしいだろ。
まぁ、うちが好きなわけじゃないし。
とっとと、真優にアドを教えて。
ちょっと手伝ったらおさらばだ。
教室には桜井は居なかった。
廊下に出て、見回したらいいタイミングで桜井がひとりでこっちの方に歩いてきていた。
「桜井!」
と呼んでみた。