蝶華 ~love The Spangle~
そんな虚無の渦から救い出してくれたのは、
親父だった。
最初は組に馴染めず、周りの奴も、
よそよそしかった。
でも、ある時を境に変われた。
ある日、親父に呼ばれたんだ。
藤堂組に入って1ヶ月
「お!真紀菜、やっと来た。」
「話って何ですか?」
「あ~あのなぁ…もうちょっと、表情和らげたらどうだ?」
「…」
「もう人のこと信じられないかもしれないが、ここの野郎共は裏切ることはしねぇぞ?もちろん、俺のこともな?…ぎゃぁ!む、虫!!」
この人…
なんなんだ?
組長なのに、虫が無理とか…
威厳ゼロ…
「ま、まぁ、俺らのこと信じろよ?」
「…フフッ…まぁ、頑張るよ。」
「///…やっぱ、無表情でいい!」
「はぁ?自分でいい始めたんでしょ?」
「うぅっ。狼に食べられんなよ?」
「はぁ?」