神の雫
今宵は満月。
空に映るのは丸く輝く月と、その光を淡く透かした流れる雲。
本当に美しい月夜だった。
なんだ?
月がチカリと光った気がして、レインは目を細めた。
突然、青く眩い光が辺り一面にふりそそいだ。
そのあまりの眩さに、二人は腕で目をおおい
った。目を開けていることすら出来ないほどの強い光。
「くっ!」
「なんだこれ!?」
ーーキィィンーー
金属音のような響きとともに、突如、弾けた光の粒。
やっと目を開けると、そこには、辺り一面に降り注ぐ、煌めく光の結晶。
それはまるで、輝く雪が辺りを舞っているようだった。
そのとき、己の目に飛び込んできた信じ固い光景に、二人は声を失った。