夢中度100%の恋心(短)
Field Ⅰ
いつもの日常。
「だから、ここが違うでしょ」
「え。そーなの?」
俺は指摘されたところを素直に消しゴムで消す。
(じゃあ、こーか?)
また新たに、書いて見ると。
「……もしかして、これわざとやってる?」
「い、いえ。本気です」
再び、消しゴムで消し、ペラペラと参考書をめくって考えを巡らしてみる。
シャーペンを意味なく、回す。
「あのね。私だって、テスト近いの」
目ざとく俺の集中力が切れたのを見つけ、イライラしている様子。