楠さんの恋人!
でもそんな事を
素直に言うことなんか出来なくて…
「今日は…
今日は体調が悪いので
帰らせてください…」
とっさに出てきた嘘。
本当は体調なんて悪く無いのに―…
でもそんな嘘にさえも
優しく対応してくれる先生。
「だったらよけい心配です。
家まで送りますから。」
なんで……
いま優しくするの?
普段は鬼畜なくせに…
「だっ大丈夫です!だから―…
ほっといて下さい……」
そう小さく呟くように言うと
先生は分かりましたと返事をする。
そして、私はそのまま
靴を履き替え学校を後にした―…