楠さんの恋人!
「千尋ー帰ったわよー」
そう階段を登りながら言い、
私の部屋のドアを開ける。
「おかえり、お母さん。」
電話にでてから私は
再びベッドへと戻り、
眠りについてしまった。
そして目が覚めたときには
もう夕方だった。
「ちゃんと安静にしてた?」
「うん、ずっと寝てた。」
「確かに元気そうね。
良かったわ…―っとそうだ。
はい、これ。」
そう言って
お母さんは私に紙袋を手渡す。
「…何これ?」
「分からないわ。
玄関のドアノブにかかってたの。
千尋宛みたいよ。」
「へぇ…何だろ?」
「さあ?お母さんは晩ごはんの
支度してくるわね。」
そう言いお母さんは部屋をでて
一階に降りていった。
私はさっき貰った
紙袋を開けてみる。