楠さんの恋人!
楠さん、切ないです!
「よっよし……」
私は今、化学室の
ドアの前に立っています。
少しだけ緊張しながらも
ゆっくりドアノブに手を掛け……
「おっおはようございます!」
ばぁぁぁんっとドアを開ける。
そして開けた先には……
「あれ…?」
誰もいない。
はずかしっ!!
昨日ようやく
自分の気持ちに気付いてから
なぜかいつもの調子が
戻ってきた。
「先生来るのおそっ…」
そう呟いた時、
「へぇ…そんな事
言っていいんですか…?」
「!?」
後ろから聞きなれた声がした。
誰かはもちろん分かってる…
私はおそるおそる振り向いた。
「せっ先生…」