楠さんの恋人!
「まぁ…とにかく早くプリント
解いて貰えますか?
生徒は貴女一人なので
楠さんの出来次第で
僕も終われるんですよ。」
――そう、
化学室には私と先生の二人だけ…
だからと言って
何かイケない事が起こるわけもなく、
ひたすらプリント解かされてます。
「だって分かんないもん……」
「え?それ本気で言ってますか?
一年生の範囲ですよ?」
「だって仕方ないじゃないですか!」
「何開き直ってるんですか!
まったく………」
私は昔から理科や化学が大の苦手。
何回教えてもらっても
分からない。
だけどその駄目さが逆効果なのか
「まぁ…それだけアホだと
教えがいがありますね…。
覚悟して下さい?楠さん?」
そう言うと先生は
怪しげな笑みを浮かべる。
もしかして
とんでもない奴に捕まって
しまったかも……!?