楠さんの恋人!
うっすらかいた汗。
暑いから、第二ボタンまで外した
薄い水色のカラーシャツ―…
広い背中、整った顔―……
何でこんなに
かっこいいんだろ…
ズルいよ―…
そう思いながらも、
私の目線は先生を追いかける。
「…楠さん。」
ドキッ―
名前を呼ばれ、
焦ってサッと目線を花壇に向ける。
「なっ何ですかっ?」
「手、止まってます。」
あっ…
先生を見てたから全然
草を引いていなかった。
ヤバイ!!ってな感じで急いで
手を動かし始める。
あっぶない。
見てたのバレたら何言われるか…
そんな風に
冷や汗をかいてる時、
「千尋ちゃんっ!」
名前を呼ばれ振り向く先には…
「泉先生っ!」
笑顔で手を振りながら
こっちへやって来る泉先生の姿が。