エデン［詩］

メモリー

決まった時間

いつもの着メロ

１フレーズ

深呼吸


『どうしたの？』

いつもの質問

『別に』

いつもの返事




くだらない会話

静かにながれる沈黙

だけど
繋がってる


耳が痛くても

眠くても

つなげ続けたい電話



なんでもよかったんだ

君だけに鳴る着メロも

君と過ごす
くだらない時間も

君のためなら
いくらだって用意できた



全然知らない話でも

笑えないギャグでも

君の声と言葉なら

聞いてあげられた



僕が弱かったんだ

僕が逃げたんだ

あの日の君の言葉が

痛かった


『さようなら』



着メロは

今でも

僕の心に

切なく鳴り響く

鳴るはずのない着メロ

もう携帯からは消去したはずなのに




やっぱり

君のすべてを消去するには

時間が掛かるみたいだね