真夏の雪
朝7時起床…。
公園で目覚めた俺はある決断をしていた。


…この町を出よう。人いなさすぎだぜ。
高橋にはもう金借りたし、その内俺がビックになったらATMで返してやろう。

ペラペラの布団…

布団というよりほとんど布きれだけど。

布きれをギターケースの隙間に入れて、ギターを担ぎ歩きだした。



…腹減った。飯がねえと何もやる気おきねえよ。

果たしてこの町に店はあるのだろうか?

かなり疑問。
歩き回って人に会うことなく野垂れ死にとかいやだぞ…。


しばらく歩くと商店街らしき所に着いた。

商店街と言っても屋根は無く、店もまばらでしかもシャッターが閉まってる店しかない。

民家も普通に建っている。

田んぼすらある。
本当に商店街なのか…?

しかし俺がたつちょうど真上には
『なかよし商店街』という看板がある。

ネーミングセンスはいまいちだぜ。


他に行く宛もないしトボトボ歩く…


しかし見れば見るほど謎だ。

キュウリのような形をした街灯。


たまに置いてある半魚人のようなマスコット(?)


不愉快極まり無い。

雪斗「ん?


どことなくかぐわしい香りが…

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