真夏の雪
佳奈「何…私とじゃ行きたくないわけ~?

鈴「ち…違うよ~っ。

私は手を前にだして横にふった。



佳奈「…ふふっ。


鈴「…?



佳奈「ウソウソ♪分かってるわよ~。
どうして学校早く終わるかって事でしょ?


鈴「もー。佳奈ちゃ~ん…。


胸に手を当てて一息入れた私。
びっくりしたぁ…。


佳奈「明日から夏休みだから今日はお昼まで。



鈴「…あ、そうだった。



すっかり忘れてた…。

佳奈「で、おいしいクレープ屋見つけたんだけど♪


鈴「…ごめんね、佳奈。私絵を書きたいの。


佳奈「ええ~?また?ここの所毎日じゃない?


鈴「ごめん…あんパンあげるから…。


私はカバンの中から一番美味しそうなあんパンを佳奈に差し出した。




佳奈「…まだあんたにもらったヤツ…
家に大量にあるわよ。



鈴「えっと…じゃあっ…

佳奈「いいわよ。頑張りなさいよ。




鈴「…うん。

…なんだかその言葉がすごく励みになったよ。


鈴「佳奈ちゃん…
私がんばるっ。


そう言って佳奈ちゃんの方を向くとそこに佳奈ちゃんの姿は無く…

もう坂の上に立っていた。


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