真夏の雪
琴音「さあ~っ、頑張ろ~。

外は昨日までと打って変わって大勢の人々が町にあふれていた。


雪斗「すげー!!人がいるっ!


ユキは違う事に感動していたみたい…

雪斗「…鈴、行こうぜ。


手をさしのべるユキはなんだか輝いてるように見えた。



私はいつも着ない浴衣に着替えてた。

ユキはいつもの服。二着しか持ってないって言ってたけど;


琴音「行ってらっしゃ~いっ。


よく考えると…二人で出かけたのは初めてな気がする…。


雪斗「…昨日まで全然人いなかったくせに今日は凄いなぁ…


鈴「この町はみんなで協力して成り立ってるんです。


雪斗「じゃあこの祭りも?


鈴「毎年この日が近づくとだれが言い出す訳でもないのに…みんなお祭りの準備を始めるんです。


雪斗「なんかすげーな。


鈴「この商店街だって、みんなの力でつくったの。


屋台を出す人。ショーをする人。バーゲンする人。大会を開催する人。花火を上げる人までいる。


雪斗「…なんかこっちに手を振ってる奴いるけど、鈴の知り合いか?


振り向くと確かにそんな人がいた。




鈴「あっ、佳奈ちゃ~んっ。


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