真夏の雪
飛鳥「…あ~おしかったね。

…けど外れたみたい。
雪斗「くそぅ…。

飛鳥「はいユキは残念賞~。


飛鳥ちゃんはそういってユキに何かを手渡した。


雪斗「何だこれ…?
…げっ!

佳奈「どれどれ?

佳奈ちゃんも興味津々で覗き込む。


…わ、わたしも。



佳奈「やだっ!可愛い!


雪斗「そ…そうだけど…こんなもんいらーん!


そう言って佳奈ちゃんに突き渡したのは飛鳥ちゃんの中学時代のプロマイドだった。

佳奈「ありがとうっ!大事にするわっ!

本当に嬉しそう…。


飛鳥「佳奈ちゃんはおめでとうソングを歌うよ!


そう言うと、飛鳥さんはどこからともなくギターを取り出した。


雪斗「お前ギターあるじゃねーかっ!


飛鳥「ユキのギターがいいのっ!


雪斗「な…なんじゃそりゃ!


飛鳥「佳奈…っ!パイがあっ♪
当たっ~たぁよ…!

おもむろに弾きだしたのはパイの歌だった。


雪斗「いきなり歌いだすなっ!


佳奈「…ああ。素敵!

二人は何だか別世界にいるみたいで…
パイの生地がバラの花に見えた。


雪斗「つきあってられん。鈴、行こうぜ。


鈴「うん…


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