真夏の雪
鈴「あっ…でもここで書くんじゃないの。校舎の裏。


雪斗「そっか…。
じゃあ行くか。



必要な物を持ち運び…鈴に連れられ、校舎の裏に向かった。


雪斗「………。

沢山の木々がうっそうと生い茂り…


率直な感想としては…


特にいい風景ではなかった。


どうせなら、祭りの時に登った山からみた景色とか…。

海岸沿いとかの方がいいと思うけど…。

雪斗「どうしてここなんだよ?


鈴「ここは私がいた証明になる所…。
思い出の場所。



雪斗「…。


鈴の言葉はまるでもうここからいなくなるようなセリフだった。


画材道具を広がると、鈴はその場に座り…俺はギターをおろして、鈴に背を向ける感じでピッタリとくっついていた。


雪斗「…どうだ?

背中ごしに俺と反対を向く鈴に話かける。


鈴「ばっちりですっ。


俺もギターを取り出す。


雪斗「…じゃ、手離すぜ?


鈴「はい、背中…
くっついてるから。

雪斗「そっか。



鈴「ユキ。


雪斗「なんだ?




鈴「呼んでみただけ。


雪斗「なんだそりゃ?


俺は鈴と初めて出会った時ひいた曲を弾いた。

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