真夏の雪
高橋「うっ…い、いや…まあ強いて言えば…尻の病気だ。




痔か。

可哀想なのでもうこれ以上突っ込まないでおこう…。




高橋「そ、そんな事より!お前ライブやるのか!?チラシ見たぞ!


雪斗「ああやるぜ。こいつでお前の借金100倍にして返してやるぜ!



高橋「そりゃあ無理だ。





…断言しやがった。

身も蓋もない奴だな。


高橋「…ついたぞ。

車のドアは自動的に開いた。

雪斗「サンキュー。

俺は車から降りた。

高橋「山田。


雪斗「名字やめい。





高橋「金返せよ。



高橋は強烈な一言を言い残して

そのまま車に乗って去っていった。

…風のように。


雪斗「帰ろ…。


少し歩くと神崎パンが見えてきた。



ホントにすぐそこだったな…

病院から1キロくらいしか離れていない。




店の玄関まで来るがクローズの表示のままだ。


雪斗「…ただいま。

カランカランという音がなる。

そのあとは闇と静寂。


まだだれも帰ってきてないみたいだ。


みんなどこにいったんだ?



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