真夏の雪
鈴「あ、適当に座って…きゃっ。
鈴は突然ふらつき俺の胸元に倒れてきた。
雪斗「…大丈夫か?
鈴「あ…ごめんなさいっ。
鈴は素早く俺から離れた。
雪斗「鈴…お前今日変だぞ?メガネどうした?
鈴「あのっ!
珍しく鈴が大きな声を出してビックリした。
雪斗「な…何だよ?
鈴「私気付いたんですけど…ユキの事あまりよく知らないんですっ!
雪斗「俺?言われたらそうだよなぁ…。
鈴「どこで生まれたとか…。血液型とか…。誕生日とか…。何人家族なのとか…。
雪斗「…生まれは千葉だ。A型の1984年6月20日生まれ。家族はいない。
鈴「…いない?
雪斗「親父は蒸発したし…。母親は自殺した。
人間不信になったぜ。
鈴「…ご、ごめん。
雪斗「いいよ。鈴は信用してるからさ。
鈴「………。
雪斗「…他になんか知りたいことあるか?
鈴は首を横に振った。
雪斗「俺も…鈴のこと知りたいな…。
鈴は俺の胸元に頭をコツンとおいた。
鈴「……なさい。
雪斗「…え?
鈴「ごめんなさいっ。
雪斗「どうした鈴?