真夏の雪
琴音さんは見下ろしている俺を霞んだ瞳で見つめていた。


俺はそれだけ言い終えると…俺は台所を出る。

カウンターの隅に壊れたギターを置き…飛鳥のエレアコを入れなおした。


カランカランという音を鳴らし外に出て心を落ち着かす。


雪斗「……。
ふぅ……よっしゃ!


俺は自分の顔を少し強めに叩き…
気合いを入れた。


雪斗「半魚マンお前もこいよ。


商店街のマスコットキャラ…謎の置物に諭す。


初めは酷い町だと思った。
街頭はキュウリ型だし…。


でも…あたたかい町だ。


ゆっくり商店街を歩き…抜けていく。


突き当たりのT字路で左に進む。
海岸沿いとは反対方向だ。

まわりには山か畑か民家しかない。


やたらと見通しはいい。

しばらく真っ直ぐ田んぼ道を歩くと右に…。

山の方だ。
あそこの山の途中に鈴の学校がある。

見慣れた坂道。
でも今日は行かない。
隣の病院へ続く道を通る。


少しずつ山林が増えていき…。

山林を出ると、この町にしては都会的な場所に出た。


…コンビニを見つけただけでこの表現もどうかと思うぜ…。

先の方に白い建物がある。


雪斗「鈴…待ってろよ。


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