真夏の雪
その時、空から声が聞こえた。


…正体は柱につなげてあるスピーカーだ。


この町にはラジオ体操のために至る所にスピーカーが配置されている。


毎朝かけられちゃあ流石に覚えるわな…。


声『みなさま、今日はこの町の一大イベント…夏祭りの次に大きなイベントを…本日17時に病院前にて行います!
…何病院?知らねえよ!病院ったらこの町には1つしかないだろ!


雪斗「…頼むから普通にしゃべってくれ…高橋。


声『え~…ご来場の場合は出来れば白い鈴を持参してください。
お願いします。


町内放送は終わった。

雪斗「あとは俺だけだな。

だんだんと近付いていく病院…。




雪斗「…………ん?
な…なんだありゃあ!?


病院はいつもと違っていた。

よく見ようと、病院に走り寄り…近づき敷地内に入った。

小百合「あ、ユキちゃん。どぉ~?凄いでしょ?


…どうやって病院側から許可を得たのか知らんが…。

バカでかいステージが組み上げられつつあった。

大きさは…多分病院の半分位はある。

短時間でよく作ったな…。
権力って怖ろしい…。


雪斗「俺こんなとこでライブやったことねーよ!


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