初恋タイムスリップ(成海side)
「篤志は、R大行くんだろ?」
篤志は、K高に受かった時に、
片思いしていたお姉ちゃんの友達に
告白した。
そして、振られた。
篤志はその時、彼女に言い放ったらしい。
『俺はA大学より上のR大学に行くからな』
「お、俺のことはいいんだよ!
ていうか、俺思ったんだけどさ、
彼氏がいるのに、違う男に告られて、
そっちにホイホイついてっちゃう女も嫌だなって。
そう思ったらさ、自分がしていることがすごく無意味に思えてきたんだよ。
なんか気持ちが冷めてきたっていうか……
成海は?
もし、もう一度告白しに行った時に、
桜木が違う男と付き合っていたら、
お前・・どうするんだよ」
篤志は、あまりにも真剣な顔で聞いてきたから、
思わず笑ってしまった。
「美音が他の男と幸せになっていたら、
俺も告白は無意味だなって思うよ。
そうだな………
そうしたら
やっと俺はその時、
美音を忘れられるんだろうな」