初恋タイムスリップ(成海side)
女の子はとても切なそうな顔をしていた。
小児病棟の子かな・・・
「どうしたの?眠れないの?」
俺は、その子に声をかけた。
その子は首をふった。
よく見ると、服装はパジャマではなく、
白いワンピースのような服を着ていた。
・・・・あ・・俺、
見ちゃってるのかな・・
見えるようになっちゃったのかな・・幽霊が。
霊感ないのにな、俺。
相当疲れているのかも。
俺は、持っていたコーヒーを、ソファーの横にある小さな机の上に置いて、
ギュっと目を閉じ、
両頬をパンパンとたたいてから、目をあけた。
すると、
やっぱり女の子は立っていて、
一歩俺に近づいてきた。
「ど・・・どこからきたのかな?」
女の子は、俺を下から見上げた。
「美音に会いに行ってあげて・・・」