初恋タイムスリップ(成海side)
お風呂から出ると、成海くんはまだパソコンに向かっていた。
邪魔しちゃいけないと思って、
私はソファーでさっきの掛け布団を掛けて、
寝ることにした。
横になろうとした時、
「こっちだろ」
座ったまま椅子を少し転がして、隣の部屋から成海くんが言ってきた。
「……こっち?」
私が首を傾げると、
成海くんは椅子から立ち上がって、
私のところまできた。
そしてひょいっと、私をお姫様抱っこのように抱き上げ、
「そ。こっち」
と、耳元で囁いた。
そしてベッドに寝かされた。
きっとこれが
本当の初めて。
悲しいとか
寂しいとか
思い出がほしいとか
そんなんじゃなくて、
ただ、
愛してる
おまけ 美音side
fin