初恋タイムスリップ(成海side)
美音と付き合っても、
美音のことが、よくわからなかった。
教室で目が合うと、美音は困ったような顔をした。
彼氏彼女の関係になれたのに、
すごく、遠い存在に感じていた。
冬休みも全く会わず、
3学期が始まり、
ただ、一緒に帰って、
俺の「大丈夫か?」の問いかけに、
「大丈夫」と答えるだけで。
どうやったら、美音が笑ってくれるのか、
どうやったら、俺に心を開いてくれるのか、
俺には、方法がわからなかった。