初恋タイムスリップ(成海side)
美音は、苦しそうな声を出して泣いていた。
俺も美音の前にしゃがみ込んだ。
普段の美音から想像できないほど、
激しい泣き方だった。
何か精神的に不安定になっているのだろうか。
何がそんなに苦しいのだろうか。
激しく泣いている美音の頭を撫でた。
「もし、俺が美音を苦しめているなら、
俺から離れたいなら、
そう言ってもいいんだ。
無理させたくない。
苦しめたくないんだ。
美音、俺……
初めて
好きになったんだ。
好きになった子には、
笑っていてほしいんだ」
激しく泣く美音に
この俺の声が
届いただろうか………
届いてほしい…そう思った。