短篇
十時四十分。

受付で購入した、水族館のチケットを見せると、もぎりのお兄さんに変な顔をされた。


入って納得。
カップルだらけだ。


それは変な顔もするか、と目の前を泳ぐマンタに苦笑い。



とはいえ、そんなことには構ってられない。

これはゲームという言葉を借りた賭事。


勝たなければいけない。


大きな水槽に映る自分を見つめて、静かに意気込んだ。


あと、約一時間。
< 7 / 12 >

この作品をシェア

pagetop