恋想曲 ~永遠の恋人へ~
「好き…」
消えそうな声で告白した。
遼ちゃんは髪を拭いてた手を止め、鏡越しに私を見る。
遼ちゃんの瞳に捉えられた私の瞳は
熱い涙を頬に落とした。
「あ~~、もうどうしたらいいかわかんねぇ!」
遼ちゃんは、頭に被せてたタオルの上から髪を掻き毟り、大きな溜め息をついた。
「俺、お前が思ってるような人間じゃないよ?」
悲しそうな顔の遼ちゃんに首を振って答えた。
「俺、最低だよ?あいつらみたいなことしてたんだよ?」
何度も首を振った。
遼ちゃん、
私が好きなのは、目の前にいる遼ちゃんだよ…。
遼ちゃんの瞳を見つめた。
「俺・・母さんを殺したよ?」
殺…した…?
一瞬聞き間違えたのかと思った。
だけど、遼ちゃんの表情から聞き間違いではないことがわかる。
悲しみに満ち溢れた遼ちゃんの瞳。
雲ひとつなくなった晴れた空を見ながら、
遼ちゃんは話し始めた。