恋想曲 ~永遠の恋人へ~
「イタッ‥イタタタ!!」

「どっどうしたの!?」


信汰が突然お腹を押さえて騒ぎだした。

「腹‥痛ぇ…」

「大丈夫!?先生呼んでこようか?」


信汰の異変に気づいた先輩達が心配して近寄って来た。


「心配かけてすみません…けど、大丈夫です。トイレに行けば治ると思うんで…」


信汰、苦しそう。

病院行った方がいいんじゃないかな。




うずくまる信汰に遼ちゃんが駆け寄った。

「信汰、大丈夫か!?」


「すみませんが、俺と順番変わってもらえませんか?トイレに行きたいんで…」


「よし、わかった。順番変わってやるからゆっくりトイレに行ってこい」


「は‥はい…、ありがとうございます」



な・・なに?

大根役者のような二人の棒読みセリフは…。


私だけじゃなく、みんな不自然に思ってる。



そんな中、信汰はトイレに猛ダッシュ。

遼ちゃんは、私の手を引いて「さあ、行くぞ!」って歩き出す。



遼ちゃんと私は、たくさんの視線を背中に感じながらコースに入って行った。











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