恋想曲 ~永遠の恋人へ~
コンクールを目前にした青空の土曜日。


遼ちゃんと初めてのデートで

公開されたばかりの映画を観た。



遼ちゃんと出逢ってから、初めてのことだらけだよ…。


初めての恋。

初めての失恋。

初めての蛍。

初めてのキス。

初めてのデート。


夢が一つひとつ叶っていく。

そしてどんどん夢が膨らんでいく…。



いつか、

初めて結ばれる人が遼ちゃんだったらいいな…。


結婚する人が遼ちゃんだったらいいな…。




遼ちゃんは私がそんな夢を描いてるなんて思いもしてないだろうね。


目の前の私を見て、優しく微笑んでる。





さっき観た恋愛映画のラストシーンのことで話が盛り上がった。


愛し合ってる二人が、お互いを想うが故に別れてしまった悲しい結末。

私はそう思ってた。


だけど遼ちゃんは違ったんだ。

愛するって傍にいることじゃなくて、相手を想う気持ち。

だから遠く離れても、二人の愛は生き続けてるから悲しい結末じゃないよって…。


確かに遼ちゃんの言ってることはそのとおりだと思った。

愛は距離で測るものじゃないし、相手を想う気持ちだってわかる。

だけどやっぱり悲しいよ。

愛する人とは一番近くにいたい。



共感できるのに納得しきれない私はまだ子供なのかな…?







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