恋想曲 ~永遠の恋人へ~
遼ちゃんと手をつないで歩く帰り道、青かった空がオレンジ色に染まってた。
ふわりと浮かぶ二つの雲が風に流されている。
風さん、二つの雲が離れないようにゆっくり吹いてあげて…。
なんだか小さい方の雲が、大きい雲に必死に付いていこうとしてるみたいで、私に見えた。
「明日、寝坊するなよ」
「遼ちゃんこそ寝坊しないようにね」
家に着いたのに、遼ちゃんの手を離したくない私の手。
今にも遼ちゃんの手が離れちゃうんじゃないかっていやだった。
私の気持ちが手から伝わるのか、遼ちゃんも手を離さない。
「明日のコンクール、絶対優勝して全国に連れて行くからな」
「うん。私、応援してるからね」
突然風がいたずらのようにふわっと舞い上がり、私は驚いて目を閉じた。
目を開けると、遼ちゃんの優しい眼差しが近づいてくる。
一つに重なった大きな雲が太陽を隠してくれた瞬間
私達は優しいキスをした。
遼ちゃんの前髪が、私の鼻をくすぐりながら赤茶色に輝きだす。
唇が離れそっと瞳を開くと、薄っすらと開けた遼ちゃんの黒い瞳が私を見ていた。
遼ちゃんの瞳の中の私…
すごくドキドキしてるよ。
好き。
好きだよ、遼ちゃん…。
キスの余韻が覚めないうちに遼ちゃんを見送った。
もう、怖くないよ。
遼ちゃんの背中に手を振っても、心がここにある。
角を曲がる時に振り返った遼ちゃんの微笑みに、
もう一度手を振った。
ふわりと浮かぶ二つの雲が風に流されている。
風さん、二つの雲が離れないようにゆっくり吹いてあげて…。
なんだか小さい方の雲が、大きい雲に必死に付いていこうとしてるみたいで、私に見えた。
「明日、寝坊するなよ」
「遼ちゃんこそ寝坊しないようにね」
家に着いたのに、遼ちゃんの手を離したくない私の手。
今にも遼ちゃんの手が離れちゃうんじゃないかっていやだった。
私の気持ちが手から伝わるのか、遼ちゃんも手を離さない。
「明日のコンクール、絶対優勝して全国に連れて行くからな」
「うん。私、応援してるからね」
突然風がいたずらのようにふわっと舞い上がり、私は驚いて目を閉じた。
目を開けると、遼ちゃんの優しい眼差しが近づいてくる。
一つに重なった大きな雲が太陽を隠してくれた瞬間
私達は優しいキスをした。
遼ちゃんの前髪が、私の鼻をくすぐりながら赤茶色に輝きだす。
唇が離れそっと瞳を開くと、薄っすらと開けた遼ちゃんの黒い瞳が私を見ていた。
遼ちゃんの瞳の中の私…
すごくドキドキしてるよ。
好き。
好きだよ、遼ちゃん…。
キスの余韻が覚めないうちに遼ちゃんを見送った。
もう、怖くないよ。
遼ちゃんの背中に手を振っても、心がここにある。
角を曲がる時に振り返った遼ちゃんの微笑みに、
もう一度手を振った。