恋想曲 ~永遠の恋人へ~
「頼む!おまえが代わりに吹いてくれ…おまえしか出来る奴はいない…」


信汰より頭を低く下げた斎藤先輩。

みんなはその姿に驚いた。


ゆっくりと顔を上げた信汰が、誰よりも驚いた顔をしている。



信汰の実力は、嶌田部長と斎藤先輩が一番知っているんだ。


斎藤先輩はいろんな葛藤をしたうえで信汰に頼んだのだと思う。



なのに、すぐに無理だなんて勝手に思い込んで

ごめんね、信汰。





斎藤先輩が信汰に笑いかけると

信汰は「ありがとうございます!!」ってもう一度頭を下げた。



みんなはその光景を胸を熱くして見ていた。




そして、みんなが「信汰、よろしく!」って信汰に声をかけると、

信汰は泣き出しそうな笑顔になった。


















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