恋想曲 ~永遠の恋人へ~



「はい……そうですか、わかりました…」


砂山先生の閉じている眼頭に力が入り小さい皺がたくさん表れる。


「それでは、これから学校に戻りますので…失礼します」




バスの中に携帯電話を閉じた音が静かに響いた。





私達は祈りながら砂山先生の言葉を聞いた。





砂山先生が涙をこぼして言った言葉・・・



「嶌田が意識を取り戻した…命に別状はないそうだ…」




その瞬間


外に溢れるほどのみんなの叫び声と泣き声が響いた。





「やったーーー!!!」




「ぶちょ~~~」




「よかっ…た…本当に‥よかったぁ」




「心配かけやがって…会ったら一発殴ってやる…」




「ごめんなさい…部長と全国で演奏…できなくなっちゃったよぉ…」




「部長…がっかりさせちゃうね、ごめんね…」









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