恋想曲 ～永遠の恋人へ～

時の流れ

事故から数日後、嶌田部長は無事に退院した。

検査結果、肋骨にひびが入っただけとわかり思ったより早く退院できたんだ。



嶌田部長はお見舞いに行ったブラバンの仲間や私達に、本当に申し訳ないと何度も頭を下げてた。


「怪我が治ったら体で返してもらうからな」って遼ちゃんが言うと、

お姉ちゃんと麻衣子は笑って「なんでもやらせて！」って言った。



お姉ちゃんと麻衣子は、すごく仲の良い姉妹みたいに見えた。


嶌田部長は、そんな二人を見て嬉しそうに脇に手を当てながら笑ってた。









夏休み後半、コンクールが終わり寂しい思いもある中、穏やかな日々が始まっていた。



来週の夏休み最後の日、三年生が部活を引退する。


冬の定期演奏会が三年生の最後の演奏になるけど、それまでは部活は一時終了で受験勉強に専念し始めるんだ。



遼ちゃんも引退する。


しばらく遼ちゃんと肩を並べてトランペットを吹けなくなるんだな‥。




部活が休みなのに、遼ちゃんと私は学校の音楽室に来てトランペットを磨いていた。