恋想曲 ~永遠の恋人へ~
神崎先生が教室に入ると、男子と女子のほとんどが憧れの眼差しで見ていた。


「神崎です。新米なのでわかりにくいことがあると思うけど、精一杯頑張るからよろしくね!」



モデルのような長い髪を耳にかける綺麗な指先が、大人の女性だと感じさせた。


ちょっとした仕草で大人の魅力を感じさせる。


そう思うのは私だけじゃないらしい。


みんなの憧れの眼差しがどんどん強くなっていくのを感じた。



「先生、彼氏がいないって本当ですか?」

神崎先生を絶賛していた和田君が手を上げて質問すると、神崎先生は笑って答えた。


「どうして知ってるの?彼氏がいないのは本当だけど、好きな人はいます」


「え~~!!年下はダメですか?」


「好きな人は年下よ」


「マジで!?俺がんばっちゃおうかな!」



教室中がどっと笑った。



そんな中で私は気が気じゃなかった。


先生が好きな年下の人って遼ちゃん…?




私にないものを見せつけられるようで、神崎先生の顔が見れなかった。



とても長く感じる授業時間、私はずっと不安を押し殺していた。







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