恋想曲 ~永遠の恋人へ~
「ごめんね、やっぱり小川先輩のこと言うべきだったよね」


「ううん、いいの。私、トランペットがしたくて入ったんだから」



私の言葉に少しほっとした顔の麻衣子。



そうだ。麻衣子は知ってたんだった。

あまり愚痴ってたら麻衣子が気にしちゃうよね。

麻衣子は優しいから、言い出せなかったんだろうな。






「で、どうだった?初めてのトランペット」


信汰が話を切り替えてくれた。



「すごい楽しい!」


たぶん、今日一番の笑顔で言った。




「そっか、よかったね。これで柏木先輩が居たら最高だったろうね」


笑顔になった麻衣子が嬉しそうに私に腕を絡ませる。





「いつか柏木先輩に会えるかな~」


「きっと会えるよ。だって母校だから、大学の夏休みとかに来るんじゃない?」


「そうかな?来るかな!?」


「来る、来る!」


「やったぁ~~~!私、待ってる~!!」




麻衣子に抱きついて、顔を擦り寄せた。


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