恋想曲 ~永遠の恋人へ~
学校祭、最後の夜。

みんながそわそわし始める。

グラウンドからフォークダンスの曲が流れ始めた。



私と麻衣子は少し遅れてその輪の中へ。

麻衣子と斎藤先輩が一緒に踊れるように、斎藤先輩を確認してから入ったんだ。




斎藤先輩とのフォークダンスを踊る麻衣子は、どんどん顔が赤くなっていく。


麻衣子のドキドキがこっちにまで伝わってくるよ…。


麻衣子の喜ぶ姿を見て、嬉しかった。





あまりフォークダンスに気のりしてない私は、麻衣子と斎藤先輩が踊ったらこの輪から抜けようと思ってた。

だけど一度輪の中に入ると、なかなか抜け出すタイミングが見つからない。

私は抜けることを諦めて踊り続けた。




しばらくすると、私の前で踊ってる麻衣子が変な視線を送ってくる。


ん…なに?


なんだか懐かしい麻衣子の表情。


前にも麻衣子にこんな顔を見せられたことがあったな…。




踊りながら麻衣子の顔ばかり見るようになった私は気づかなかったんだ。


遼ちゃんが近づいていることを…。




麻衣子が遼ちゃんと踊り始めると、私の体はいうことをきかなくなった。



心臓が壊れちゃうんじゃないかっていうくらい体中がドキドキし始める。








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