恋想曲 ~永遠の恋人へ~
大好きな遼ちゃんの腕の中で、

私は遼ちゃんの温もりを胸一杯に感じていた。



遼ちゃんの温もりが、私に魔法をかけたみたいに思い出が次から次へと甦る。



遼ちゃんにも魔法がかかったのかな‥


私が話そうとすると、遼ちゃんが先に話しだした。




「俺、葵と音楽室で再会した時、本当は凄い驚いた」


「私もだよ。心臓が破裂しそうだった」


「葵のことが好きなのに、意地悪しかできなかった」


「私はそんな遼ちゃんも好きだったよ」


「葵ってもしかしてM?」


「違います~!遼ちゃんだからだよ!!」


「知ってる」


「も~、やっぱり意地悪なんだから!」


「ごめん、ごめん」


「遼ちゃんと制服姿で会うの‥これが最後だね…」


「葵が望むならいつでも着るよ」


「そうじゃなくて!」


「知ってる。

俺の最後の制服、葵が脱がしてくれる…?」


「え……」




抱きしめていた腕が緩み、遼ちゃんの顔を見ると

遼ちゃんは真剣な表情だった。



「今日は5日じゃないから…だめ?」


冗談まじりで言う遼ちゃんの言葉にドキッとした。


「だめ……じゃない」




遼ちゃんが優しく微笑み、

私の額に優しくキスをする。



私は、ドキドキしながら遼ちゃんの制服に触れた。






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