恋想曲 ~永遠の恋人へ~
「俺、本当は葵ちゃんに初めて会ったのは合宿の時じゃないんだ…。
その時の定期演奏会から葵ちゃんのこと知ってた」
あの定期演奏会の時から…?
柏木先輩は、空を見ながら話し始めた。
「あの演奏会の日、俺の唇が酷く荒れて切れちゃってさ…だから遼に曲のソロを代わってもらおうとしてあいつに頼んでたんだ。その時、窓から葵ちゃんが走っている姿が見えたんだ。
葵ちゃんは、白い息を吐きながら一生懸命走ってた。
その姿を見ている遼の目が、すごく愛おしいものを見ているようだったから
『知ってる子?』って聞いたんだ。
そしたらあいつ…
『ずっと忘れられない初恋の人…』
って、葵ちゃんを見つめてた」
私がブラバンに入った時、あんなに平然としてたのに…
遼ちゃんがずっと私を想ってくれていたなんて…。
溢れる涙で空の姿が見えなくなる。
その時の定期演奏会から葵ちゃんのこと知ってた」
あの定期演奏会の時から…?
柏木先輩は、空を見ながら話し始めた。
「あの演奏会の日、俺の唇が酷く荒れて切れちゃってさ…だから遼に曲のソロを代わってもらおうとしてあいつに頼んでたんだ。その時、窓から葵ちゃんが走っている姿が見えたんだ。
葵ちゃんは、白い息を吐きながら一生懸命走ってた。
その姿を見ている遼の目が、すごく愛おしいものを見ているようだったから
『知ってる子?』って聞いたんだ。
そしたらあいつ…
『ずっと忘れられない初恋の人…』
って、葵ちゃんを見つめてた」
私がブラバンに入った時、あんなに平然としてたのに…
遼ちゃんがずっと私を想ってくれていたなんて…。
溢れる涙で空の姿が見えなくなる。