恋想曲 ~永遠の恋人へ~
またバカにされる!



そう思ったけど、

遼ちゃんは黙って隣に座り込んだ。




「がんばった」


視線を前に向けたまま私の頭を撫でてくれる。



あったかい…

あったかすぎるよぅ。



「ふぇ…」


もう限界。

糸が切れたみたいに涙が溢れだした。



遼ちゃんは「大丈夫、大丈夫」って笑顔を見せてくれる。




遼ちゃんは泣きやませようとしてるけど、

そんなの無理だよ。




何度も撫でてくれるその手が、

その声が、



私を泣かせてるんだよ?





遼ちゃん、


気づいてよ……。










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