恋想曲 ~永遠の恋人へ~
遼ちゃんが買ってきてくれたサイダーをゆっくりと飲む。

小さい頃から好きな甘いサイダー。


もしかして、覚えててくれたのかな?




窓から射す光が急に暗くなり、見上げた空には厚い雲が覆い始めた。


ゴロ‥ゴロゴロ…


雷と雨音が廊下に響き渡る。



やだ、雷だ‥。



「あ~あ、帰りそびれた」

遼ちゃんは私を睨むように視線を送り、かったるそうにもう一度腰を下ろした。



「ごめんね」

「謝るなよ、雨がひどくなる」


またいつもの悪びれた口調。


だけど本当は最初から気づいてた。



遼ちゃんのいじわるは、

優しさだって。



こんなに雷が鳴ってるのに、

今はちっとも怖くないよ。



あの時みたいに、

遼ちゃんが隣にいるから…。






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