恋想曲 ~永遠の恋人へ~
イベント会場に着くと、たくさんの人がいた。


親子で金魚すくいをしてる人。

友達や恋人と露店を見て歩く人たち。

たくさんの笑顔がある。



その裏で、汗をかいて焼きそばを作るおじさん。

大きな荷物を抱えるイベントスタッフ。

そして、演奏をする私たち。



みんなお祭りを楽しんでる。




「桜丘高校のみなさん、そろそろお願いします!」

赤いはっぴを着たスタッフの声で、私たちはステージに上がった。



小さな手造りの野外ステージ。

床板の軋む音が、音楽室の廊下を思い出させてくれて、なんだか安心した。




青い空、鳥の囀り、子供たちのはしゃぐ声。


囲いのないステージがとても新鮮。





私たちは思いっきり演奏した。



演奏の合間に笑顔を見合わせるくらい楽しく、

みんなのために、

自分たちのために演奏した。



お客さんの拍手、かけ声がとても気持ち良い。




最高の演奏ができて、

私は胸いっぱいになった。






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