恋想曲 ~永遠の恋人へ~
テンションが高い状態での練習は練習にならない。

テンポが速くなるし、音程は安定しないし…。


そんな感じで私の練習はハチャメチャだった。

今日が個人練習で良かったって心から思う。





時間が経つのはあっという間だった。


いつもなら、もうとっくに嶌田部長が部活終了の呼びかけに来てる時間なのに、今日はなぜか来ない。



「どうしたんだろう…今日は遅いね」


私たちは楽器をケースに閉まって音楽室の様子を見に行った。



暗い廊下は昼間と違ってちょっと不気味に感じる。


おかしいな‥

いつもなら練習の音が聞こえてくるのに。



床の軋む音がやけに響いて聞こえた。




みんなで顔を見合せ、そっと音楽室のドアを開けると‥



あれ?

真っ暗…。



誰かが音楽室の電気をつけた瞬間



私たちは息を飲んだ……















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