恋想曲 ~永遠の恋人へ~
「キャ~、本当に柏木先輩来たよ!麻衣子、私心臓破裂しそう!」

「うん。本当に会えたね!私も嬉しい!やっぱり素敵な人だったね」

「すごく優しそうだし、先輩達と気さくに話してた」

「葵も話してみたら?」

「無理無理!緊張して何話したらいいかわかんないよ~」



溶けかけたアイスを冷凍庫に入れながら麻衣子とはしゃいだ。


私の興奮が手からアイスに伝わるのか、どんどん溶けていくアイス。


パンパンになった冷凍庫の蓋を力いっぱい閉めて、足早に視聴覚室に戻った。



ドアを開けた瞬間、本当に心臓が破裂しそうになった。


柏木先輩と目が合ったんだ。


先輩・・

こっち見てる!



ドアの音に反応しただけなのに、私を見てるような気がした。

私はぎこちない動きで席に戻った。


目・・合っちゃった!

合っちゃったよ~~!!


嬉しくてにやけちゃう。

顔を譜面で隠し、にやけた顔を戻そうとしたけど無理だよ~!


どうしようもなくて、にやけた口に手をあてた。



!!!!!



譜面の上からヒョコっと現れた柏木先輩の顔。


私の心臓は、口を塞いでる手を飛び越えて出てきそうになった。





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