君と俺の事情
転校生
集side
遊我兄ちゃんが出張に出てる間、結未姉ちゃんは変わらず、家事全般を俺に押し付けてた。
自分は、リビングやら自室に友達を連れ込み、ずっと遊びまくってた。
結未姉ちゃんはホントに、悪いと思ってんのかなぁ。
全然わかんないや…。
「結未姉ちゃん、今日は帰り遅くなるね」
「え…なんでよ」
「委員会があるんだ」
「ふ〜ん。真面目君だね」
「結未姉ちゃんとは違うからね。あ、夕飯は勝手に作って」
「いいよ、買ってくるから」
「わかった、それじゃ」
…―
「転校生は美女らしいぞ!」
「ま、本気で!?」
学校に着くと、クラスは転校生の話題で持ち切りだった。
男子は、美女(美少女)が来るからと、多いに盛り上がってる。
そんな男子とは裏腹に、女子は自分達より綺麗だったらどうしようと騒いでいた。
…つか、両方共気にする必要なくね?
…あ、それ俺だけの考え?
「おーい座れー!転校生を紹介するぞー」
荒々しく開いた扉。
担任の森ちゃんの後ろには、噂の転校生の姿が。
男子が声をあげた。
「ちょー美人ーっ」
その言葉をきっかけに、他の男子も声をあげる。
ハイテンションになってる、獣男子。
女子は…不満そうに、男子を睨んだり。