君と俺の事情
「集ちゃん、まだわかんないかもよ?」
「でも…でもさ、あれって…手嶋じゃないの…」
俺がコンビニ前で見たのは、薮中の不良女子とつるんでる手嶋らしき女の子。
俺、信じられなかったから、走って帰って来た。
「また明日、確認すればいんじゃない。明るいうちにさ」
「そう、だね」
もし、もしホントに手嶋なら、助けないと。
だって辛いだろ。
優等生ぶってる自分と、不良ぶってる自分なんて。
ただ辛いだけだ。
それに、不良達とつるんでヤバイことしてたら、マジで手嶋が…。
俺は、学級委員として、クラスメートとして、友達として、心配だ!!
「…集ちゃんは…」
「結未姉ちゃん?」
「…なんでもない」
「…な〜にお兄様がいないときに、いちゃついてるのかなぁ…結未、集…」
「遊我兄ちゃんおかえり」
「おかえり、じゃねーよ!!何やってんだよ!!」
「ただの相談だけど」
「は?!相談するのに、ひざ枕する必要あんのか!?」
「…気にしない」
「集!家庭内での不純行為は許さないぞ!!」
「勝手に喋らしときなよ。集ちゃん、夕飯食べよ」
「うん」
「人の話しを聞け!!」